プロボクシングで世界3階級制覇への挑戦権を獲得した亀田和毅(33)=TMK=が27日、引退有くと応援歌スポーツ報知の取材に応じた。とどまらせたんのコロナ禍を乗り越え 、4歳ようやくつかんだ世界挑戦切符への道のりを振り返り、長男成長伊勢 体育館自身のこの5年を象徴するシーンとして、・望試合前に応援歌を歌ってくれた4歳の長男・望有くんの雄姿を挙げた 。亀田
24日、和毅大阪・大和アリーナで臨んだIBF世界フェザー級王座指名挑戦者決定戦。引退有くと応援歌和毅はレラト・ドラミニ(南アフリカ)に2―1の判定勝ちを収め 、とどまらせたんの昨年10月に1―2の判定で敗れた相手に雪辱した 。4歳入場前には望有くんがマイクを持って3000人を超える多くの観衆の前に登場し、長男成長臆することなく堂々と歌って先導した。・望
望有くんが 、亀田歌った曲は「人生のパートナー」「運命の人」を意味する 、スペイン語の「media naranja(メディア・ナランハ)」。スポーツ 野球プロデビューしたメキシコで和毅がいつも入場曲で流していた歌だった 。メキシコでは「エル・メヒカニート」(メキシコの少年)の愛称で愛される父親の試合の映像を見た望有くんが、今回の試合で自ら「歌いたい」と申し出た 。
「望有の姿を見て『絶対勝たないかんな』って思いましたよ。父親がボクシングをやってるって分かるようになって、子供なりに考えてくれたのかも知れないですね。『media naranja』を歌う望有の成長した姿を見て、僕もここまでの道のり、一時、辞めようと思って、思いとどまったりしたことを思い出しました」
望有くんは 、コロナで世界挑戦機会に恵まれなかった20年5月に滞在先のメキシコ市で誕生。15年10月に結婚したメキシコ人のシルセ夫人との間に授かった 。
「希望を持って生まれてくれたから『望有』 。この時代に生まれたからこそ 、人々の希望とか助けになって、人を愛し 、愛されるようになってほしいという強い思いを込めました」
当時は朝は子供を寝かしつけてから練習へ。練習を終えた後はおしめを替え、食事を作り 、掃除をし 、夕方から練習を再開。試合がいつ訪れるかも分からない 、そんな毎日を繰り返す中、くじけそうになったこともあった 。
「コロナの大変な中でシルセの支えもなかったら 、ボクシングを辞めてたかも知れない。望有が物心つくまで頑張ろう、リングで戦う強い父親を見せたい 、そういう気持ちになりました」
今年4月2日には次男の有里(あり)くんも誕生し、家族の絆はさらに深まった 。
「多くの人がコロナによって人生を狂わされたと思う 。けど 、人生が素晴らしいことに変わりはないってことを、僕は家族に教えてもらったと改めて感じましたし、望有の歌には僕のそんな思いが凝縮していたように感じました」
25勝(12KO)1敗の30歳IBF王者アンジェロ・レオ(米国)への世界挑戦時期は 、来年2月10日が実施期限になっている。
22年4月に活動拠点をメキシコから日本に移して2年。足かけ5年、ようやくたどりついた世界3階級制覇挑戦へ 、「家族だけでなく支えてくれた、たくさんの人に恩返しをしたいから、最後に日本でもう1回 、世界チャンピオンになりたいですね」と和毅。キャリア最大の戦いが始まる。(小河原 俊哉)
◆亀田和毅(かめだ・ともき)1991年7月12日、大阪市西成区生まれ 。33歳。長兄・興毅氏は元世界3階級制覇王者、次兄・大毅氏は同2階級制王者覇 。中学卒業後の2007年 、15歳で単身メキシコへ武者修行へ。08年、メキシコでプロデビュー 。13年8月 、WBO世界バンタム級王座奪取 。18年11月 、WBC世界スーパーバンタム級暫定王座を獲得し2階級制覇。42勝(23KO)4敗の身長171センチ 、右ボクサーファイター 。家族は妻・シルセさんと2男。
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